とどけられたポケッチ(読み切り童話)
日常の中の小さな事件。ちょっとしたウソが意外な展開に……小学3年生の葛藤を描いた原稿用紙12枚ほどの作品。
小学3年生の国語のテストで使われる素材文として依頼を受けて書き下ろした作品。条件が色々細かく指定されていたので、少々とまどったが、それを満たす話を考えた。テストの素材文とはいえ、読者が興味を持って読める(楽しめる)作品でありたい。
子ども同士の間で、ちょっとしたミエから、つい嘘を言ってしまうということはありがちなこと。そんな小さな嘘が予想もしなかった方向に展開していき、後戻りするのがキビシイ状況に追い込まれてしまう──そんな主人公の葛藤を描くことにした。主人公が苦しまぎれについた嘘が現実になってしまう!?(嘘で紛失したと言った流行玩具が戻ってくる)──という意外な展開を盛り込むことで読者の気持ちを引きつけようと工夫したつもり。
ちなみに《ポケッチ》は一時大流行した携帯ペット育成ゲーム《たまごっち》のイタチ版(イタチ科のフェレットを想定)をイメージしたものだった。